【欺瞞〜その傾向と対策】 2014.9.18(木)
とうとう自民党本部が候補者として内堀雅雄前副知事を支援することを決定。
民主・社民・連合などの四者協議会が既に内堀さんを支援することを決定し、公明も支援することになった。維新は自主投票、新党改革は熊坂さんを支援という。
この構図の中で、大きな「欺瞞」が2つある。
第1の「欺瞞」は、「四者協議会」だ。
もともとは、1998年の参議院選挙で、民主・社民・公明・連合が反自民で統一戦線を組み、自民現職候補を破って佐藤雄平参院議員(現知事)を誕生させたことに発する。その後の知事選でも役割を果たした反自民の統一戦線だ。 それがここに来て、自民が内堀さんを支援することを決めたのなら、四者協議会は本来、相乗りでなく、別の候補を出すなり自主投票にするなり、方針を変えるのがスジだ。節操がない。 「国政では対峙して地方では共闘する」という矛盾を恥じないのか。 特に、社民は護憲・反原発が売りの党だ。改憲、原発推進の自民と結果的に手を繋ぐとは、いったいどういう神経か。
第2の欺瞞は「県民党」の標榜だ。
内堀さんは、どの党からも「推薦」を受けず「県民党」でいくということだが、それなら、どの党からも「支援」も受けず、ビールケースに乗って辻立ちし、独り県民の支持を訴えるべきだ。そうするなら、内堀さんの人柄は好きなので支持しても良いが。 でも、推薦と支援を使い分けるなんて虚偽表示だ。 だいたい、国政与党と野党が相乗りしての選挙では、原発事故問題に関して毅然とした態度は取れるはずもない。 自己矛盾を感じないのか。
[知事選] 内堀氏支援 自民一体化 焦点
2014年09月18日 YOMIURI ONLINE
知事選(10月26日投開票)で17日、自民党本部から同党県連に正式伝達された前副知事の内堀雅雄氏(50)への支援方針。県連はこれに従う意向だが、敗北を恐れる党本部に支援する人物を差し替えられた形だけに、組織内がどれだけまとまるかが焦点になる。
党本部の方針は17日午後、東京・永田町の自民党本部での会談で、茂木敏充・選挙対策委員長が県連会長の岩城光英参院議員に伝えた。茂木選対委員長は「復興に精通し、県内各地からの信頼が厚い内堀氏を支援したい」と話したという。これを受け、県連幹事長の杉山純一県議は「内堀氏支援の方向で調整する」と述べた。
内堀氏は、政党の推薦は受けない意向だが、民主、社民、公明各党の地方組織は、既に内堀氏支援を決定。茂木選対委員長は会談後、「各党とも政党が前面に出る選挙は想定していないと思う。首長や経済界などの枠組みに、我々も入れていただければ」と語った。
ただ、自民党県連は、党本部の推薦見送りで元日本銀行福島支店長の鉢村健氏(55)の擁立を断念したばかり。県議からは「相乗りは気にくわない」との不満や「ほかに選択肢はない」との嘆きが漏れた。
知事選ではほかに、いわき市の牧師、五十嵐義隆氏(36)と本県出身の前岩手県宮古市長、熊坂義裕氏(62)、茨城県結城市の接客業、高嶋努氏(51)、前双葉町長、井戸川克隆氏(68)が名乗りを上げている。
内堀氏支援を表明する自民党の茂木敏充選挙対策委員長(左)と、
厳しい表情の岩城光英県連会長(自民党本部で)